「ロスト・イン・トランスレーション」ソフィア・コッポラ




何回も観ている大好きな映画を1年半ぶりくらいに観ました。

驚いたのは、自分が気になって目で追うところが全然違うみたいで、
「こんなシーンあったっけ?」と思ったこと。
バーガンディーは覚えていても、最初の頃に送られてくる棚のスケッチみたいなのを覚えてなかったり。
たとえば、すごいクライマックスの良いシーンでも、
気になるのはポケットティッシュを配ってるピンクのお姉さん。
そして、混み混みですれ違うたくさんの人たち。
病院でもらった、ぬいぐるみ。
なにか、当たり前が目に見えてるからいいんだなぁと。
同じ映画なのに感じることが全然違いました。

前は、物語だけをよく追ってた気がする。
でも、今はなにか映像からその物語そのものが見えていて、
スタジオで通訳がなんとかまとめちゃおうとしてる空気感とか、
ロジャー・ムーアにされて、自棄になってバカらしく思えるところとか。

きっと、自分と同じで毎日みてると変化に気づきにくいけど、
こうやって何年ぶりかに好きな映画を見ると、
それこそ自分の変化がすごくよくわかった。
それは、たぶん物理的にも1年間食べてきたものが違うから、
今の自分は1年前とはまるっきり変わってしまってるみたいなことを、
きっと外見的に1年歳を経ることよりも、
1番にドキュンと感じられるんじゃないかなぁ。
好きなものは毎日見るよりも、ここぞって時の軸にするのが、よいなぁと感じました。

良い映画を見るたびに、いつも、胸がいっぱいになるのは変わりません。
また1年後…!

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