「恥」イングマール・ベルイマン



ふいの瞬間に、戦争が起きる。
戦争とはそんなもんかもしれない。
大林監督の映画にもそんなセリフがあったけれど「恥」の中の戦争も生活の中でふいに起きる。
戦争へ行くでもなくとも戦火に。
暮らす街と、考える頭が壊れていく。

どんなに優しい人でも、銃を持つだけで
それはただの誤解であっても、恐ろしい人物に映る。
たとえそれが生きていくためであっても、
たとえ生き残っても、その記憶を消すことなんてできない。
そんな戦後の世代が、今は年配になり、戦争が実際にあったこと、

紛争が実際に起きていることの、現実感がどんどんと遠のいていく。

どんどん、日本が戦前の空気に似てきている。
大林監督が言っていたそのこと、そして、いかに平和を保つことが難しいのか。
その難しさを知っているからこそ、何度でも映画で戦争を描く。
戦争を知らない私でさえも、
その意味が、1、2年前よりも、このごろはもっとリアルに感じられています。






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