「国宝」李 相日
血・・・という一文字が感想でも良いかもしれませんね。とにかく、田中泯さんがこの中では本当のダンサーで、その本物が映画をきつく、つよく、つらく、締め上げている感じが芸としては素晴らしいキャスティングと感じました。
血。日本らしいのかもしれませんね。。。ブータンでは、宮元制度ではなく、六道の輪廻転生の世界観の中で、遺言のように残された方角の言葉などを頼りに、時期リンポチェ(高僧)を全くの他人から探し出すことを考えると、そんなに「血」という一文字だけで、誰もが理解して簡単に「そうだもんね・・・仕方ないよね」とか、魔女の宅急便で「血で飛ぶの」と、言われて頷くのが当たり前な今も、時代や環境も変われば、否定される可能性を秘めているわけで。たとえば、個人の能力が高ければ大抜擢なアメリカ的な世界からしたら「No way!えっ!これになんで感動する!?」って思う人もいないわけではないないですよね。オリンピックで優勝して感動して多くの人との日々や感謝を思い出して涙するのに対して、「やってやったぜ!!!」と、誇らしげな姿という、そういうあたりな。
「国宝」は、「怒り」の監督なんですね。すごくわかる気がします。後味が一緒というか、誰しもシンプルになんて生きれない、標準装備している複雑さを、うまく、でも綺麗に、そしてどうしても拭えないことがあるのを、描いてくれているところが。。。
監督本人が、在日コリアン三世という血筋であるところ。ご自身の色々と体験してきたアイデンティティーへの表現を描いているあたりが、多くの人のカタルシスになる良き作品につながっているというのは、言わずもがなところでしょうか。







