「善き人のためのソナタ」フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク

 




ベルリンの壁が崩壊したのは、具体的にはドイツの一体どこのことでしょう?と、聞かれても、ベルリンの場所も、ヨーロッパでドイツがどこかも、ピンポイントで答えられるかと言われるかと、んーと、かなり自信ないのですが、ベルリンの壁の場所を最近、初めてちゃんと理解しました。

敗戦後、ドイツ全土を米、英、仏、ソの4か国で分割統治し、大きく西ドイツと東ドイツに分かれ緊張関係の冷戦が続くわけですが、その東ドイツの中にある首都ベルリンも2つに均等に分けられての西ベルリンと東ベルリンなんですね。西ベルリンの人にとっては、かなり飛地な場所。そして、共産主義の東から、資本主義・自由主義の西側へと逃亡をできなくさせるために出来たのが、ベルリンの壁だと。。。

西側へと、行こうとすると当たり前のように処刑されてしまう東側で、自由な表現を求めて活動する東ベルリンの劇作家の話なのですが、もう最初から最後まで心と目が離れずで、、、感動というか、歴史から大切なことを学ぶような、でも現実にも起きていたようなこと。。。という非道さも学ぶような、全てが映画の中でのシナリオであるにも関わらず、プライベートなシナリオとか演じることがシナリオならば、リアルな本当の反応の方が実際には嘘をついてる、という虚構と事実とリアルとシナリオが錯綜してる感じが、きっと当時このベルリンの壁を前に生きていた人はこんな感情で生きていたんだろうなぁという想像を、体験しました。


本気かウソかわからない時の人の表情って、一番怖いですよね。そんな表情を随所で見るわけですが、でも、ゲシュタポやKGBのように、市民を監視するシュタージは、それがどっちなのかを明確に機械のように嗅ぎ分けられる。最近、見たミルクティーのみたいのチャンネルで、サイコパスは人の心を読み取るのが、平均の人が30%くらいなところを、70%も読み取れるほど得意って話があったけど、きっとそんな能力の人がやってたんじゃないかと。。。

だからこそ、本当にいい人もわかる。そうして、張り巡らされた警報センサーを、掻い潜ってってみたいな感じが、時にスリリングで、すごくメンタリストでした。


いやーまたもう一度、初めから見たくなります。

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