「毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト」スティーブンシャインバーグ




アーバスのことをそこまで良く知らないけれども、
アーバスは全然こんな人ではないだろう、というフィクション映画。

毛を剃ってもあんなにツルツルにならないんじゃないかなーと、野暮なことを考えながら、
でも、写真家が見ている世界の違和感が、スローの映像でまじまじと伝わってくるのは、
私がそう見させているだけなんだろうか。
たとえば、ウィトキン、ウィージーの被写体もスローで写せば、あーなるんだろうか。
そんなふうに写真家の目を映画で体験できるなんて。
あのまま写真を撮ってもいいんじゃなかというくらいに被写体に対する興味を出せるのは、さすがの?ニコール・キッドマン。もしくはカメラワーク?
きっとニコール・キッドマンは、ストーリーはともかく、
アーバスがどんな人なのか、かなり調べたんじゃないかなという雰囲気がした。

スマホが世界を変えるという世界が見えている人。
コロナが収束すると、見ている人。
拡大すると見えている人。
どの視点も、当たり前に私たちの身長が違えば見える景色も違うように、
生きて見て囚われる、取り憑かれる世界は、何もかも違うんだろう。
同じ世界が誰とも違う世界として見えてくるからこそ、写真は面白いのですね。

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