「塩田千春とボルタンスキー 」

塩田千春とボルタンスキー

 1人でまともに受け止めるには、ヘビー級だろうと、
知人と一緒におしゃべりしながら回りました。
率直な感想として、ボルタンスキーの世界は、
例えば展覧会の構成とかを日本に寄せていたとしても、すごい!
ただのクッキーの缶とライトとポートレートだけなのに、 ものすごい空虚な存在感。
私がここにいないことを、あるものとして見せてくれる。
まるで、お墓や祭壇と言えば、そのままなんだけど、
1人が持てるこの世界に対しての気の量みたいなものは決まっていて、
そこから動きだせない感、そこに戻らされる感が
 “ぼのぼの” のしまっちゃうよオジサンみたいな、ジメッとする永遠な怖さが常にありました。

塩田さんの展示空間は、
どこかエンターテイメント性が先行している感を感じてしまいましたが、
初期の大きな油絵が、ものすごく良くて、
アブラモビッチに師事していた時の、土に還るパフォーマンスもとても面白かった。
糸をつかわなくたって、
塩田さんは相当にすごい作家なんだなーというのが知れました。



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