Chim ↑ Pom「グランドオープン」ANOMALY




Chim ↑ Pomって、いつも目立ったことやってるなー
と、単に思っていたのですが、
ロボットレストランからの今回の展示でじっくり見て
彼ら彼女らの「思想」→「活動」から生まれている→「作品」
に、とても感動してしまいました。

例えば左の写真の床に敷かれているコンクリート。
台湾での「Asia Art Biennial 2017」でチンポムは
美術館の色々な制約「飲食禁止」「デモ禁止」などに
項目に対して1つ1つ交渉を重ね、美術館ではタブーだけれども
展覧会期間中のこのコンクリートの上ならば「可」とさせた、
勝ち取った権利のコンクリートロードなのである。

既存のルールや枠に「そういうものだから」とするのではなくて
自分で戦って新しい常識を勝ち取ろうとする姿勢、アートが権利を持てること、
それが自分だけではなくオープンに開かれた問いとなっている点が
チンポムが美術館の役目を何よりも果たしていると感じた。
何か美術館という「自由な表現」という枠の中にあるタブーさに
真っ向から戦うようなチンポムの潔さに、ちょっとうっとりしてしまった。

知識に頼らずに対話で楽しむおしゃべりアートも、
しっかりと背景や訴えを知ることで理解できてこそ味わえるアートも、
アーティストが100%表現できてこそ、人へと伝わってこそ表現。
それをどこの誰がダメということが出来るのでしょうか。
美術館がダメというのは、おかしな話だし、
「人」が生き物として当たり前なはずなことを
この社会の何かがダメとしてしまっている。
ほとんどの人が「そういうもんだ」と、スルー機能が働いてしまうところで
チンポムはアートをしているんだと思うと、
政治家よりも、よっぽど政治的だと思えました。

http://www.anomalytokyo.com/








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