「細雪」市川 崑

 

なんて素晴らしい映画だったのでしょう。。。美しく、淡く、儚く、心優しく、強く、自分らしく。

母を早くに亡くした長女が、夫の転勤を機に慣れ親しみ、重圧に押しつぶされようにもなっていた本家を出る決意をした想い。娘のような、義理の妹を嫁がせる婿養子の想い。縁談を断り続けてやっと、自分と一緒にいられる人と出会えた雪子の想い。妙子の想い。

電話一本で駆けつけたり、人伝に知り合ったり、見つけたり。一人で着れない着物の美しさ。流れるように交わされる言葉の豊かさ。日々を暮らすというのは、こういうことだったのかという。「今年は、兄妹そろって京都へ花見にいけへんな」という言葉に自然と涙腺が緩みました。

ビルマの竪琴、犬神家の一族、東京オリンピックの記録映画・・・、頭の中で全然つながってなかった市川崑監督の映画たちは、わずかな角度の違いの、ずっとずっと遠くの先で結ばれているんでしょう。 

 

人気の投稿