「生誕120年 安井仲治 」愛知県美術館



1931 年のドイツ国際移動写真展で見かけたマン・レイやモホリ・ナジをきっかけにピクトリアリズムのところから振興写真→前衛写真へといったわけだったんですね。


ムンカッチ・マールトンは、パッと見ただけで面白い!と感じるような写真だから、惹かれていくのも分かるなぁーと思いました。


個人的には、ブロムオイルを塗布した写真にはすっごく惹かれた!のですが、その影響を受けてからの写真にあんまり惹かれなかったことが、なんでも新しい文化をどんどん取り入れることが正しいってわけじゃないのかもなぁーとも。( まだまだ私の目が未熟なのでしょう ) 


でも、タコ、犬、帽子の光と影を見ているとやっぱり、森山さんへとかへと自然とつながっていっていて、安井仲治の構図の中にも、ケルテスでこんなのあったなぁーとかも。マンガやアニメの世界にもそういう尊敬を込めてのオマージュ、模倣ってあると感じますが、それでも抜群にいいなぁーと感じたのは、ピクトリアリズムの安井仲治で。


近代化が進むにつれて見えてくるモノや街並みが急に味気なく、そこに実験的な写真が、なんだか新しいんだけど個人的には、写真を撮ってて少し窮屈そう、本当に楽しくやっていたのかな?と、後半になるにつれてどんどんそんな風に感じました。それが、戦争という影なのでしょうかね。


若くして病気で亡くなりましたが、なにかそういう人知れずな写真に対する苦悩もあったんじゃないかなぁ。

 


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