「リフレーミング」山城 知佳子 / 東京都写真美術館







2017年のKYOTOGRAPHIE で見た時の衝撃で、また見たい!というほどに見たのですが、ボイパーと戦火、それを画面越しで見ている人達の映像&それをさらに見ている私たちがここにいる、3画面のマッチングが、やっぱり鳥肌もんでした。名作ですね。それと、本人がアテレコされてる戦争体験の話の映像は、今まで戦争ってものが、当たり前な1つの歴史の中に当て込まれていたものを、ひっぱりだして、それほどに、ひどいもんを人はしてしまったんだと。なんというか…涙は故人への追悼の意というよりも、自分が起こしてしまった失敗のように思えて。本人の声から遠ざかることで、さらに近くなってて。この作品の重さには、隣にある墓の前で踊るパロディ感が、すごく合ってて、、、合ってるというより必要なんだなぁと。泣きそうになりました。


そう、初めてみた時には、泣きそうにはならなったんだけど、今回は、泣きそうになった。












  

で、「リバーシブルな未来」は、マレイ・クラークの指紋がおもしろくって、畠山さんのは、前に見た時よりも年が経つにつれて?エモーショナルな感じが薄れて、畠山さんの作品としてすごくかっこよくて、すごくよかった。なんだろう。元には戻れない街が、畠山さんのいつものシュッとなった感じがあることで、畠山さんが街と一緒に元に戻ったような、そういう嬉しさがあった。それは、時が経ったことで、私の目がそうさせている気がしてならない。ある意味で、それが風化 (慣れ) かとも思うと、怖いもんだとも。

     

で、池崎学さん。いやー写真でしか、見れない光景とはまさしくこのこと。と、やられました。こういう瞬間に、世界は生きているとはじめて分かる。フクロウが木に留まる時には、ちゃんと木を見ているんだっていうのが分かるなんて。あんな暗闇で動きの速い生物を、あんなクッキリ。感嘆です。知らない世界を共有できる写真ってのは、本当に発明ですね。人類はすごいですね。ニエプスありがとう!












そして、いつも通るこの3作品。いつ見ても、うむと、唸ってしまいます。どれにするかと考えた時に、この3つが選ばれた過程を想像すると、これしかないって感じがしてきて、すごいなぁと思うのです。



























人気の投稿