「イン・ディス・ワールド」マイケル・ウィンターボトム



旅先でミサンガ売りを何度も見たことはあるが、
この流れで見てハッとした。
1日の過酷な労働が1ドル程度で、ミサンガ2本が1ユーロならば、
確かに亡命したくなるかもしれない。
そして、買う人はそんな環境を知って、子供の未来を思って
募金のように買っているのかもしれないけれど、
そんな生優しさには、当たり前に漬け込んで盗むことが、それは賢さのようで、
「盗む」=生きていくために必要なことで、
だからそれは犯罪には見えなかった。

コロナで収入がなくなってしまって、お店をオープンしていないと
ほんとに死んでしまうのと同じ感じかもしれない。
必要に迫られての亡命先に受け皿がないというほぼドキュメンタリーなこの映画は、
正直、実感としては想像でしか分からない。
けど、賢さはこういう時にこそ必要で発揮されるもんだと思った。
それは、もう「賢さ」=頭がいい。ではなくて、
「賢さ」=生きていくために必要なもの。
   
それが日本でいうところの、、、賢さとは、また全く異質で、
日本でいうならば「信頼」といったところなのかもと。

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