チャンディーガル


人生のターニングポイント的に転々と詰め込んで旅をすることは若い頃に多々ありましたが、この頃は生活そのものが旅みたいになった分、旅という感覚は消えて基本どこへ行ってもボケーっと住むような時間ばかりとなりました。普通にスーパー行って洗濯して寝て起きて。観光地はそんなに回らずいつも通りな生活ですね。そして、そういう時に限らず、交わした言葉のいくつかは覚えておこうとせずとも降り積もってて、とりわけビビッときた誰かの一言が、ふいの拍子にピタッとハマる時がきます。




むかーーーし学生の時分、沖縄のゲストハウスにお手伝い込みで泊まってた時に、ずっーっと何もしてない人がいて「どっか行かないんですか?」とか、話してたらなにやら既に2ヶ月くらいここにいて、何もしないで過ごしてるらしく「インドでもそんな感じにしてた」というアパレル系の人だったのかな。当時、せっかくの沖縄で楽しいのかな?それ?とか、そんなインド放浪の話を聞くたびに思いましたが、インドに来て、あー今ならそれが更にすごく分かって、何もしなくてもより満たされるんですよねインド。食べて暮らしているだけで。人は動物なんだからと。




文明や文化を手に入れるって、いいことのようで、スティーブ・ジョブスは本当に世界を変えたんだなと、インドでもバリでもスマホをみんな持ってるのを見ると感じます。で、みんな同じような情報を共有できるようになったから、流行りの服も似てて、みんなツーブロックでBTSっぽくて、SNS用の自撮り写真に忙しくておかしい。



スタンダードになったものってすごいですよね。いまだに傘は傘で、鉛筆は鉛筆でまだ使い続けてるし、扉だって自動とかはあるけど、部屋を区切るものとして有効で。そこにスマホが入り込んだって本当にすごい人類の歴史です。




で、消えていくものがあって、行かないと感じれないこともあるから、人はスマホの中だけじゃなくて移動をして見に行くわけですが、今旅する理由というのは、人類が作ったのに、もう人類が作ろうとしないで、人類が壊していくものへ、な気がします。当時の最先端というのは学ぶべき生活が多いです。





いつも思うのは、これって実は今2023年って全然最先端じゃないんじゃないかと。昔の中の最先端の方がもっと先をいってたものもあるんじゃないかと。最先端という言葉が違うかもですが、まーヒトにとって何が大切かってところで、インドに来て尚のこと、何を大切にすべきかが、みんなよりシンプルに生きてる気がします。だいたいの日本人は、けっこー思考が複雑で思慮深くて、疲れやすい人種かもーと。それを癒すためにみんな自然と何がなくても笑うのかなぁーとも。お笑いとか。












で、実用的な方。


びっくりな街ですね。都会というか、完璧な整備が行き届いていてリシケシから来るとかなり驚きな全部ル・コルビジェ!という街で、建築物が目を惹きます。アンバーラからのバス(95ルピー)もすごく綺麗なシティーバスで、行く途中にはUNIQLOも。もちろん道も全然ガタガタしません。





ここは品川の埠頭あたりかって感じです。バスターミナルから乗るのは、いろんな人に聞いても聞いてもチャンディーガル行きに出会えずでしたが、5分くらい待ってれば、あれだよ!と、わかりやすく英語で書かれたチャンディーガル行きが来ました。バスターミナルでバスを探すためだけにとりあえず行き先をみんな連呼し合うのは、けっこう私は楽しいです。アンバーラの駅もけっこう都会を感じました。



で、バスの中は面白いんです。なにかというと、おそらくヒジュラ(男性でも女性でもない第三の性)の方が来ておひねりをねだったり、聖書的なバイブルをいりませんかーって紹介しにきたり、学生のプロパガンダ的な演説と新聞配りが始まったり、ポップコーン売りにきたり。勝手な5分だけの自由表現会場みたいな感じになって、今日はどんな人が来るんだろーとちょっと楽しみ。ヒジュラの方は最初、あれ?チケット売りの人かなーと思って200ルピーとか渡しちゃいましたが、その分なんかおまじないみたいな手の振りとかでなんかやってくれます。何故かみんな凄く潔く10くらいを渡してますね。けっこうしつこめなのかなぁー。ヒジュラはインドで、どんな存在なんだろう。






バスターミナルから降りて12分くらいのSai sweetsでご飯。ってか、みなさん静か!そしてクリーン!お上りさん気分で、ターリーを。けっこう辛めでしたが。やっぱり美味しい。なんだろう、どのカレーも後を引かない辛さなんですよね。日本のは食べた後辛さが続くのですが、インドのカレーは食べ続けているとだんだん辛さを感じで、食べ終えて辛い〜!と、なってるのに、ちょっとするとケロッと何もなかったみたいになるの不思議です。まー、ラッシーとか甘いものを辛さの後に飲んだり食べたりしてるからかもですが。ここのカレーはインドに来ないと食べれない感じな美味しさでした。なんというか、優しいけど深い感じという私の感想が雑。sai sweetは昔ながらな喫茶店な感じですね。メニューを見ても何がなんだか分からないのが、とってま歯痒くて悔しい…!








メインのキャピタルコンプレックスの見学はツアーに参加しないと見れませんが、予約不要で無料。トラベルオフィスは軍の皆さんが警備をしている先なので、ちょっと入りづらいのですが、ツアーに参加していてる間も銃を持ってる軍の方がギラっと目を光らせててドキドキ。イベントがあったようで中の方には入れないところもありましたが、私は特にル・コルビジェの大ファンって訳でもないので全然大丈夫。同じ時間に参加してたアメリカの方は建築ファンらしくガーンといったリアクション。土日がツアー休みなので、火曜日にまた来る!と、熱烈でした。




最高裁ともあって弁護士の方の服が、とにかくかっこいい。シク教の方も多くてかっこいい。そして、ツアー中ほのぼのとした犬が一緒にとぼとぼとついてくる。



そんなに建築が好きならと、またしても教えてもらっていたピエール・ジェネット?というコルビジェのカズンのメゾンに泊まれる美術館を伝えてみると「泊まりたい!」と。そこから、行こうと思ってたところも奇跡的に同じだったので、アメリカの方と回りましたー。





設計されている街中の建物を見ながら、コルビジェの美術館へと歩いてるだけで面白いんだけど、とにかく広すぎる…!!!!!平気で日本にいる時に1時間くらい歩く私でも、1ブロックの大きさと、車社会のためのような碁盤の目の街にちょっと歩行者の肩身がせまかったので、アメリカの方とお喋りしながら歩けたのはよかった…!地図でみて「あっ近いじゃん」って思えた場所でも普通に歩いて30分以上かかります。チャンディーガルはウーバー必須ですね。(やっぱり流しのみなさんはウーバーより高めです) でも、大通りより少し入った方を歩くとより家もたくさん見れてオススメです。




で、タクシー運転手オススメの、チェーン店シンディースイーツ?これなんか新しい食感と新しい味で美味しかった!!ゼリーでもなくアロエでもなく、なんなんだろう。甘さスッキリおいしい。ランチとしてオススメをしてくれたので、きっと他の店舗ではスナックとかもあるみたいです。



と、これまた同じく「ニーラムシアターに行こうと思ってた!」と、映画もアメリカの方と一緒に。ここも建築が素敵なんですけど、いつの日か取り壊されてしまう?確率が高いようです。で、ちょっと嬉しいインドでインド映画。









そうインド映画は長いんです。「アニマル」という、インド映画の中でもロンゲストなゴットファザー的な家族愛のストーリーっぽく、若者は蜜愛の場面で指笛ならしたり踊ったり、あとは普通に映画の役者とおしゃべりする感じで声かけたりしてて、めっちゃ自由。そしてガラガラ&冬なので寒め。2Fのバルコニー席でも100ルピーだからみんなこんなステキな映画館へ見てほしいねーと感じつつも、同じ映画が1日ずっとやってるみたいなので、一度見たら次まで来ないか。でも、ニーラムシアターを中心に栄えているようなあのエリアは、お店も多くてただ居るだけでも面白いです。






その、映画館の傍に売ってたちょい辛インドスナック。カラッとサクッとうまし!ベジとノンベジの料理があり、これは肉もちょっと入ってたかな。














で、ピエール・ジャネットのアコモデーションは、すごくオススメです!(穴場っぽそうなので、誰にも教えたくないくらいですが、日本人とフランス人が多く宿泊してるとのこと)2500ルピー(+300ルピー 軍の何かの手数料?)でステキな建築の美術館の上の階に泊まれるなんて…!!(建築研究目的とかならば、もっと安く泊まれます)チェックアウトしたあとも14時くらいに荷物を取りに戻るとシャワーも浴びていいからねぇ〜っと。


軍の管轄なのでチェックインの際にはパスポートやVISAナンバー、空港並みにどこから来てどこへ行くかを記入します。ちょっとそこだけ手数でしたが、映画終わりの夜10時頃となって申し訳なかったですが門番の方が待ってくれたりと、みなさん静かな感じですがインドの方は変わらずみなさん優しいです。





公式サイトから問い合わせての予約。チェックインも13時くらいに早くできちゃいました。Wi-Fiは、1Fだと繋がりますが寝る部屋はつながりません。美味しいアムリトサルカルチャでいいのかな?の朝食チャイ付き。













 

ロックガーデンなんて大したないんじゃないのー?って思ったら大したことあった!どこまで続くのこれー?と、果てしない創作の坩堝です。違法行為が認められて正式に庭園を作れたっていう懐の深さと芸術への理解が素晴らしいです。






運良く1/365の確率の誕生日だったらしく30ルピーが無料!広すぎて奥の方まで行きませんでしたが、ブランコとかあって、緑が美しいラピュタっぽい地上の楽園な感じがしました。








チャンドさん、センスがいいなーと思いました。誕生日おめでとうー









12月中頃のチャンディーガル、朝晩はけっこう冷えますね。白い息でるし。でもサンダルでいても耐えられない寒さでもなく、さすがにトゥクトゥクは寒かったけど、それも凍える寒さじゃないです。日本の方がよっぽど寒い。でも、あったかめの簡易寝袋を持って来て置いてよかったです。コンパクトだし羽織れるし、邪魔ならムンバイに行ったら誰か北へ行く人にあげちゃえばいいしね。 



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