インド・ムンバイのコンテンポラリーアート


インド・ムンバイのコンテンポラリーなアートギャラリー(現代アートギャラリー)へと寄ってみよう!と、2023年12月に、ギャラリー巡りしてきました。

         

アーティストの知人を通じて繋げて頂いたインド人のライター兼写真家の方から教えてもらった場所や、歩いて見て回ったとこなどです。


ムンバイは本当、デリーともリシケシとも全然違ったインドですね…!空気感が日本に一番近い気がして、何をするにも過ごしやすく。特にムンバイ・コラバ地域に多くギャラリーやお洒落なお店が集中しているようなので、この辺りに宿をとって巡りました。

     






「Project 88」

A Butterfly in Amazon


Mahesh Baliga    


http://www.project88.in





下準備で見ていたArt Asia Pacific Magazineに毎年掲載されているギャラリーで、今回JHAVERI CONTEMPORARYと合わせて見ておきたいと思ったギャラリーの1つ。




ムンバイのインド門(ゲートウェイ)より下の方、ギャラリーが多く点在しているのですが、どこの国でも、ギャラリーどこだろう?ここでいいのかな?と迷いながら行きますよね。今回も不思議なところ。で、えっ?ここなのかな…?



ここだーと、門番の方に入ってもいいー?と聞くと…





素晴らしいギャラリーが…!一目見てすぐに良いペインターだなぁーと感じる作家。





作家の年齢をスタッフの方に聞くと、40代あたりでインドでは人気の作家ようです。


どおりでいい作品ばかり。あいにくオーナーさんはいませんでしたが、展示空間、雰囲気、作家ともに最高なクオリティーです。
















ここで教えてもらったAkara Art は…残念ながら展覧会準備中でしたが、ほんとこの地域はマップで調べて見てもギャラリーが多くて、歩きがいがあります。













  

「Sakshi Art gallery」


One Hundred Moments of Solitude

Paramjit Singh


https://www.sakshigallery.com


ここも、事前に見つけて気になってたので寄って見ました。にしても、防犯からかガラス張りを隠していて、ちょっと見つけづらい。


ここもちょうど出て来たスタッフの方に声をかけると「電気つけてー!」と、見せてくれました。


もちろん展覧期間中ですが、節電?というのはいいですね…!!ほんとお客さん来ない時は来ないもんね。




作家は、どうやらアムリトサル出身の88歳。美学校で学び、学校でも先生を60年近くやってる方のようですね。




すごく日本的な余白で、日本でもウケるんじゃないかなーとか思いながら、海外の方が日本のアートフェアで出してるのを見るよりも、


やっぱりそれぞれのギャラリーの空間で展覧会として作家を見るのは、やっぱりそりゃいいですなぁーと。




たぶん、アートフェアでインドのギャラリーも見かけたことはあると思うんだけど、正直なところあんまりいいなって印象はなかった気がしてて…





1F、2Fと展示が続き、展示の仕方も好みでした。
















「 EXPERIMENTER 」


CUTTING INTO SPACE

RADHIKA KHIMJI


https://experimenter.in





ふらふらと地図とギャラリー名のセンスを頼りに辿り着いたギャラリー。ここも「えっ?こんなとこに?まさかー」と、開けてくれると




わーお!ファンタスティコ!


なんというか壁紙とか細部にお金かけてる辺りにまずファンタスティコで、同じポロシャツを着たスタッフもめっちゃ多い。




そして作品が面白い。縫ったりしてて。


あとで調べたら、作家のRADHIKA KHIMJIさんは、女性で45歳、出身のオマーンとロンドンにて制作拠点を行き来している作家のようです。  


人気のようで、いる間に来客もあって結構本気で選んでるそうなマダムでした。





そして、オーナーの方も気さくで、念の為に金額を聞いたら、まーけっこうお高めな金額。ここのテナント料からしても、そうだよね。きっと一等地でしよう。


「もう小さいのは売れてしまってるけど、ほかにも作品はあるよー」と。やっぱりいい作品は世界共通でみなさん欲しくなるものですね。




「東京は行きたい街の一つだよー」と、いろいろ話したかったのですが、来客があって大変そうなので、オススメのギャラリーを聞いてお暇することに。


もちろんオススメされたのは、あのJHAVERI CONTEMPORARYでした。




ふらっと入りましたが、すっごく良いギャラリーでした。(感想が幼稚園児) 


そして、、、














Gallery Chemould


Part 2 - Futuring | 

CheMoulding: Framing Future Archives


https://www.gallerychemould.com


ここが素晴らしかったというか、ダニヤータ・シンの作品がすっごい良かったのですがー




ここもまた分かりづらいです。マップとはちょっとズレてるけど、このフェンスの看板を見つければ!


間違ってても、みんな知ってるようでビルを管理してるみなさんも、「あーあそこねー」って感じで教えてくれました。


道中、ここから行けるだろうと思ったら、何年かかるんだろうーっていう地下鉄の大規模工事をしてる大通りがあり、15分くらい遠回りになりました。NGMAミュージアムからの通りを真っ直ぐ行って、右に曲がった方が良さそうです。




ここはなんたって老舗のようで、1963年に展覧会を始めて60年以上にもなるギャラリー…!


オーナーは、森美術館でのNS Harsha 展を企画協力をしていた方のようで(この作家の猿の野外彫刻作品、虎ノ門ヒルズの新しくできたタワーにも野外設置されてますよね ) 





このギャラリーのアーカイブ活動も含めた?展示のようでした。



英語はそんなにできないので、あークレメンテが来たんだーとかぐらいの理解で見ましたが、説明不要に面白い作品が。って、あの知ってる方のクレメンテはフランチェスコだったなぁーぐらいな。




学校のアートプログラムも受け入れてるのかなー?なんだろー?ワイワイガヤガヤしてました。




ダニヤータ・シンは、日本の写真美術館でも2016年くらいに展示をしてて見た覚えがあるのですが、この新作が本当に良くって。シンプルなんだけど、写真ってほんと詰まるところ、そういうところの良さだよねぇーというのが、なんの気の衒いもなくそのままで、最高でした。








って、ぜんぜん説明してない。つまりは、2002年に撮影した家族の写真が風景として写り混んでいるポートレートを撮ったシリーズがあるのですが、2023年となって改めてみなさんのポートレートを再撮影。




その撮影した写真を、なんとそのまま年代を更新するかのように上から貼り付けているというところが、すごく写真としてグッときます。





なにか写真家といった大それた傑作を作ろうと肩張る感じじゃなくて、人の心に、家族の心に寄り添ってる感じで。思いつくようで思いつかない家族写真の表現方法ですよね。ものすごく合ってる。




そして、なんか今日はその撮影したみなさんとのプライベートイベントがあるみたいで、ワイワイガヤガヤ、ダニヤータ・シンさん本人も。


あとからステートメントを読んだら、この写真をみなさんに展覧会終了後にプレゼントするというらしく、どうやらそのイベントだったようですね。みなさんサインをしてもらってました。


インドで写真を撮影して飾ること自体が、相当にリッチな階級の家族たちしかしないこともあり、調度品なども含めて当たり前に美しいわけですが、本当にこの写真作品は良かったなぁ。。。もっと1人でじっくり見ていたかったけど、たっくさんの人だし、お邪魔になるのでさささっと。












 

「JHAVERI CONTEMPORARY」


SEA AND STONE AND RIB AND BONE

Harminder Judge


https://jhavericontemporary.com


最初、地図で調べたら、あれ?全然違う地域だから別日に行こうと思ってたんですがー、よくよく調べたらマハラジャホテルの裏あたりに近かったです。ここもまた探して探してここらへん?が全くわからなく、隣のビルの方から教えてもらってそのフロアに行っても、あれ?どこどこ??と。そんな風に迷ってると、同じく迷ってるグループが。

 

そしてたどり着いたのがここ。




わーお。またしてもファンタスティック!かつ感じる、軽さと大人の余裕さと遊び心。

 

洗練されつつも、全然ツンとしてなくて、こりゃたまりませんね。





作品も、もうめちゃかっこいい。so wonderful で、いるだけで恋した感じにドキドキしちゃいました。 


マストシーです。




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どうでしたでしょうか?(また良くあるまとめ的な始まり) 。インドと聞くと、細密画やガンダーラやラーマヤーナなイメージが多く、コンテンポラリーなアートに触れる機会ってどうなんだろう?と思ってましたが、ホントびっくらポンに素晴らしかったです。





ふらっと朝ごはんに入ったカフェでも、面白い写真作品があたり前に展示されていたりも。

  

こういった海外の現地のギャラリーを見て回ると、日本や海外のフェアーにいろんな国のギャラリーが参加している際には、もっとちゃんと見ておきたく感じましたね。

   

ギャラリーを見て回ってからは、NGMA、Chhatrapati Shivaji Maharaj audio Vastu Sangrahalaya Mumbai博物館へと続けて歩いていけますね。


それはまた別に書いておこうと思いますー





 

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